コンテンツがぐっと伝わりやすく。イラストを使うときのポイント
コンテンツデザイン部 C.K
          コンテンツデザインは、言葉だけでは十分に伝わらないことがあります。写真やイラストといったビジュアル要素は、情報を直感的に理解させ、感情に訴え、印象を強める大切な役割を担います。
今回は、その中でもイラストを使用する際に効果的な場面や採用するポイントを見ていきましょう。
コンテンツデザインで、写真ではなくイラストを採用するケースとは?
コンテンツデザインで「写真」ではなく「イラスト」をあえて採用するのは、表現の自由度や印象のコントロールを重視したいときが多いです。具体的には以下のような場面があります。
■ターゲットに親しみやすさ・柔らかさを与えたいとき
写真よりも緊張感を和らげ、カジュアル・フレンドリーな印象を与えたいとき。例えば、子ども向けパンフレットや学校紹介パンフレット、サービス紹介マンガ等。
■イメージを自由に作りたいとき
写真では存在しないもの(未来の技術、空想の世界、抽象的な概念など)を表現したい場合。例えば、地球上を行き交うデータや感情の可視化、理想的な未来のまちの風景等。
■情報整理や図解が必要なとき
写真だと情報が多すぎて分かりづらい場面で、要素を整理して伝えたいとき。例えば、手順紹介や施設案内図、しくみの説明等。

使用するイラストを選ぶ際のポイント
イラストはコンテンツの印象を左右します。伝えたいメッセージを効果的に届けるため、選び方のポイントをご紹介します。
■目的との整合性
意味・情報をわかりやすくするために使うのか、見る人の気持ちや印象に働きかけるために使うために使うのか、役割を明確にする。
■トーン&マナーとの統一感
ブランドカラー、フォント、ロゴとの調和を確認。テーマに合った雰囲気か(例:シリアスな内容にカジュアルな絵は不適切)。
■ターゲットや媒体に合ったイラストのスタイル選定
誰に伝えたいか(ターゲット)、どの媒体に使用するのかを意識し、リアル系、ミニマル、手描き風、3Dなど目的に応じてスタイルを選ぶ。
■著作権・使用許諾の確認
- イラストレーターに依頼:契約で利用範囲や権利譲渡の有無を確認
 - ストックフォト購入:ライセンスに沿った商用利用・改変の可否を確認
 - フリー素材:ライセンス条件(商用可否・改変可否・再配布可否)を確認
 
イラストを使用したデザインを制作する上でのポイント
イラストは配置や色使いひとつで見やすさや印象が大きく変わります。効果的にデザインに組み込むためのポイントを見ていきましょう。
■イラストとレイアウトとのバランス
テキストの可読性を損なわない配置にする。 イラストを詰め込みすぎずに余白を活かし、視線誘導が自然になるように構図を整える。
■ 優先順位・階層
どの要素を目立たせたいかを明確にし、イラストが情報の順序を妨げないようにする。視線誘導の補助として使う場合もある。
■統一感・シリーズ感
同じプロジェクト内で複数のイラストを使用する場合は、タッチや色味を揃える。ブランドやクライアント、ターゲットのトーンに合うかもチェック。

まとめ
イラストは「どんなものを選ぶか」と「どう配置するか」の両方が揃ってはじめて力を発揮します。選定段階では目的や作り上げたいイメージとの整合性を意識し、レイアウト段階では可読性やバランスを丁寧に調整すること。両面を意識することで、伝わるデザインに仕上がります。
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